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あなたはお金が好きですか?


タイトル マネーの恋       byあくぼう



主人公、りょうた。男。一人っ子。
両親はまだりょうたが幼いころに離婚。
りょうたは、父親に育てられた。

りょうたは、告白したこともなく、告白されたこともない。
恋愛に対してあまり興味がなかった。
高校は男子校だったため出会いも無かった。

大学生になったりょうたは
「そろそろ、彼女ほしいな・・・」
なんて思っていた。そして、父親もそれを望んでいた。

りょうたの家庭は、豊かなものではなかった。
しかし、りょうたの父は、りょうたを大学へ行かせてくれた。
父親はトラックの運転手で、毎日大変そうだった。

りょうたは大学2年になって新1年を観察していると
「今年は、かわいいこ多いな・・・。でもお姉系で、タイプじゃないな・・・」
と、思っていた。

「お姉系は、違うな・・・」
と思っていたりょうたも
タイプでかわいいコを見つけた。

お姉系だった!

りょうたは、「こいつしかいない」と思った。
しかし、りょうたは、女子とあまり話したことが無く、どうやって話すキッカケを作ればいいかわからなかった。

必死に考えたりょうたは、1つイイ方法を思いついた。
「そうだ!とりあえずぶつかってみよう!」

りょうたは、ある日、そのコにぶつかった。
「ドン!」
タイプの女子「あ?すいません」

りょうたは、お姉系の人たちなら
「どこ見て歩いとんじゃボケ!!!」
と、言うと思っていた。

しかし、りょうたからぶつかったのにもかかわらず、優しくて落ち着いた声であやまられた。
りょうたは、このコしかいない!と決めた。

「あ。すいません」
「あ。いえ」

そう言ってそのコは、その場を去った。
「んー。どうしたらいいんだ・・・」

「そうだ!お姉系ならブランド物好きだろ!」
と、りょうたは、勝手に決めつけた。
それに、そのコは、あきらかにブランド物を身にまとっていた。

「でも、俺、金ないな」
りょうたは、コンビニで深夜バイトをしていたが、ブランド物を買えるお金なんてどこにもなかった。

それから、3ヶ月間、りょうたはバイトを一生懸命した。

そして、40万ほど金を作った。

「よし!これでブランド物が買える」

りょうたは、銀行から金を下ろしサイフに40万を入れた

よし!とりあえず、あのコと仲良くなるんだ・・・。

なぜか、りょうたは、40万という金を持っていることでで自信がついた。

次の日、思い切ってそのコに話掛けた。
「あのー」
タイプの女子「なんですかぁ?」
「・・・えっとー」

「あ?この前私にぶつかった人?」

「覚えてたの?」

「だって、あれから靴が壊れちゃって、修理大変だったもん」

「え?ごめん」

タイプの女子 「名前なんていうの?」

「りょうただけど、名前は?」

「あたしは、キム」

りょうたは、心臓が止まった!!!

「日本人じゃねーーーーーーーーーのかよ!!!」りょうたは心の中で叫んだ。
正直、日本人以外と付き合う気はない。


キム「っていうのは、嘘で あさみ。ビックリした?(笑)」

りょうた「いや、ビックリするわけないじゃん」

あさみ「あっそう、だいたいこう言うと相手驚くんだけどなー」
りょうた「へー・・・。あ!そうだ!。俺靴買ってあげるよ?この前ぶつかって壊したお詫びに」

あさみは、りょうたの身なりをみて、金持ちじゃないことぐらいすぐ見抜いていた。

あさみ「え?高いよ?(笑)」

りょうた「いや、金の問題じゃないから」

あさみ「えー。じゃあ買ってもらお♪」

りょうたは勇気を振り絞り言った。

りょうた「じゃー。一緒に買いにいこうよ?」
あさみ「いーけどー」

りょうた「ケータイ番号教えてくれる?」

あさみ「えー。メアドならいいよ♪」

「わかった」
そうして、りょうたとあさみは、二人で買い物に行くことになった。
そして、りょうたから積極的にメールをしたおかげで二人は少しだけど、仲良くなった。


そして、次の日曜日。二人で買い物に行くことになった。



そして、日曜日。

「よし!金もあるし。今日はもっと仲良くなるぞ!」
そういって、りょうたは自宅を出て駅へ向かった。
あさみとの待ち合わせは二人の通う大学から一番近い駅だった。

そして、りょうたは30分ほど電車に揺られ、待ち合わせの駅へついた。
あさみ「おそーい!!!」
りょうた「あ!ゴメン」
りょうたは、まさか、お姉系が時間どうりに来るなんて思ってもいなかった。
りょうた「さっそくいこう!」
あさみ「うん」
二人は、さっそく ブランド品の売っている店へ行った。

あさみ「これカワイー」

りょうたはそっと値段をみた   「3万!!!」

3万の靴???

りょうたはびびった。

あさみ「これ、ほしい!」
りょうた「あ!いいよ(笑)安いじゃん!」

あさみ「え?安い?」
りょうた「うん!全然余裕!」
あさみは、思った。《なんだこいつ。見た目からして普通なのに》

あさみはちょっとカチン!ときた。
りょうたは調子に乗って
「他に欲しいものないの?」
と、聞いた。
「そうだ!バッグほしい!」
「じゃあ買ってやるよ!」

りょうたは、軽いノリで言ってしまった。

これがりょうたを苦しめることになる。

二人は、バッグの売っている店へ行った。
もちろん、ブランド物だ!
「前からこれほしかったんだよねー」
そう言ってあさみはそのバッグをりょうたに見せた。

りょうたはチラッと値段を見た!

「70万???」

りょうたは、驚いた。

「これほしい」

「あ!ゴメンそれ買えないや。もっと安いのじゃダメ?」

そういうと、あさみは50万するバッグを持ってきた。

「あ、ゴメン今、30万ぐらいしかないんだ」

りょうたは正直に言った。

あさみ「へーそうなんだー。じゃあいいやー。帰ろ」
りょうたには、あさみがガッカリした様にみえた。
あさみは「やっぱお金ないじゃん」と思った

そうして、二人は帰った。
「んー。もっと金がいるな・・・」
りょうたは、金さえあれば、あさみを落とせると考えた。

あさみも、りょうたのことが嫌いではなかった。
しかし、あさみは金持ちと付き合ったことしかなく、
顔よりさきに、金を持っていることが付き合う条件だった。
それから、りょうたは、一生懸命バイトをして、金を貯めた。

りょうたの父は、家へ帰ってりょうたの顔を見るたびに
「彼女の1つもできんかー」と、りょうたをおちょくる。


しかし、コンビニのバイトを一生懸命したところで
あさみが喜びそうなブランド物を買う金はたまるはずがなかった。
りょうたは、どうすることもできなかった。

りょうたは、金がほしかった。
人生でこれほど金がほしい時期は今までなかった。
そんな、りょうたに大事件が起こった!

りょうたの父が交通事故で死んだのだ。
生命保険に入っていたりょうたの父。
その金の行くへは、りょうただ!

いきなり、りょうたに6000万という金が入った!
「ゴメン・・・、親父・・・。俺・・・、この金・・・使うよ!」

そして、りょうたは、あさみをもう1度デートに誘った。
あさみ「え?いいの?」
あさみは、りょうたの父が死んだことは知らなかった。

そして、二人はまたブランド物がたくさん売っている店へ行った。
あさみ「あー!!これかわいー!!」
りょうた「なんでも買ってやるよ」

その日は、あさみに、一日で300万ほどいろいろなブランド物を買ってあげた。

あさみ「なんで、お金あるの?」

りょうた「いや、ちょっとね(笑)」
りょうたは、生命保険の金ということは内緒にした。
あさみ「へー。すごいなー」

りょうた「ねぇ・・・俺と付き合ってよ」

あさみ「え?」

りょうた「俺、あさみのことが好きなんだ」

あさみは軽いノリで「いいよ」といった。

カップル成立! りょうたは、あさみと付き合うことになった。

それから、りょうたは、月に1回はあさみにブランド物をかってあげた。

あさみは、いつも嬉しそうに喜んだ。


そうして、りょうたが大学4年になった。りょうたには、金がもうほとんどなかった。

しかし!

あさみは、りょうたがいくらでも金を持っていると思っていた。

そして、いつものように二人で買い物に出かけた。

あさみ「これほしー」

あさみは、いきなり100万もするバッグをりょうたに見せた。

りょうた「あ、ゴメン、無理」

あさみ「えーーー」

あさみは、ショックだった。

りょうた「今日は、これ買って帰ろう」

そう言ってりょうたは、1万のベルトをあさみに買い、店を出た。

あさみは、りょうたと付き合っていて、りょうたの優しい部分が好きになっていた。
あさみが言えばなんでも買ってくれるし、やってくれる。

あさみは、りょうたにいつも甘えていた。
「もう、お金ないの?」

りょうた「悪い。無いんだ」
あさみ「そっかー」

その日以降。あさみは、金のなくなったりょうたに冷たい態度を取りはじめた。

あさみは、優しい部分も好きになっていたが、やはり金の無い人はどうも好きにはなれなかった。

りょうた「なんで最近冷たいの?」

あさみ「え?別に」

りょうた「なんでだよ。なんでそうなんだよ!」

あさみ「え?なにが?」

りょうた「金の無い人は嫌いか?付き合えないのか?」
あさみ「別に〜そういうわけじゃないけどー」
りょうた「もういいよ!」
そうして二人はあっさり別れた。

りょうたは、あさみと長く付き合っていれば金の無い自分でもちゃんと付き合ってくれると思っていた。

しかし、現実は違ったようだ。別れてから3日がたった。

あさみは、夜に、なぜかりょうたの家へやってきた。

りょうた「え?なに?」

あさみ「ああ。いろいろもらっちゃったから、返しにきた」

りょうた「もういいよ、俺が女が持ってるようもの持っててもしかたないし、あげるよ」

あさみは、ふと、りょうたに聞いた。

あさみ「実家どこ?」

りょうた「え?実家って・・・ここだよ?」

あさみ「え?一人暮らししてるんでしょ?」

りょうた「いや・・・俺、家族いないんだ・・・」


あさみは驚いた。

あさみ「うそ?いつから?・・・」

りょうた「母は、俺が幼いとき、男作って家出たし、親父は、あさみと付き合うちょっとまえ事故で死んだ」

あさみ「え?・・・ってことは・・・」

あさみは、急にりょうたが金持ちになった理由がわかった。
そして、
あさみは、りょうたが今までだれにも甘えずに生きてきたことにも気付いた。

あさみ「・・・。ゴメン。りょうたのことなにも知らないで」

りょうた「だからもういいって!!!帰ってくれ!!!」

あさみは、今まで散々りょうたに甘えてきたことに気付いた。

あさみ「ごめんなさい。私なにもわかってなくて」

あさみは、りょうたの側へ行った。

りょうたは泣いていた。

あさみは、りょうたを母親が我が子を抱くような気持ちで

りょうたを優しく抱いた。

りょうた「え?・・・。」

あさみ「ゴメン。私、やっぱりりょうたのことが好き」

りょうた「・・・俺もあさみが好きだ」

りょうた「あさみ。金無い俺でも、いいの?」

あさみ「いいよ」

そうして、二人は固く結ばれた!

END...