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完全犯罪特別編 -セン- byあくぼう



【まえがき】

サブタイトルを-セン-にした。間違っても『ゼン』ではない。それはもうやった(笑)
サブタイトルの意味は、個人によって感じ方が違うと思うので内容を読んだ上で感じてほしい。
そういう意味で漢字ではなくカタカナにした。

今回のこの小説は従来の発言を中心に進む形を取っていない。
どちらかというと語り口調で進んでいく。


この小説は完全犯罪を全て読んだ人向けに書いているのでいきなりこの小説を読んでも分けがわからないだろう。
そういう人はまず完全犯罪を読んで下さい。


なお、今回の完全犯罪は短編です。
このページしかないのです。そういう意味でじっくり味わって読んでもらえたら嬉しいです。

本編



アク ≪なぜ、天才達は長生きしないんだろう≫
そんなちょっとした疑問を抱きながらアクはコーヒーを飲んでいた。

これは、アクがあきを連れて日本を出てから6年後の話になる。
いきなり6年後の話をすると意味が分からないので補足しておこう。
アクがあきに嘘をついていたことは、二人が日本を出てから半年後にバレてしまった。
いや、半年間もバレなかったことが奇跡的だったのだ。
アクは極力あきにテレビやラジオ、インターネットを見せないようにしていた。
二人は、世界旅行と名の通りに世界中を旅していた。

二人は外から見ても幸せそうだった。
普通に考えれば、20代のカップルがそう簡単に世界旅行なんてできるはずがないのだから。
そして、アクはその旅行の中で数々のマフィアの知り合いに出会っていた。
あきは毎日幸せそうで、一生このままでもいいと思っていた。

そして、一通り世界旅行を楽しんだ半年後……ついにアクが日本の警察から追われていることをあきは知ることになる。
それは、一言でいえば、日本警察だけではなく、世界警察(ICPO)がアクを国際指名手配したからである。
アクは晴れて全世界の警察から追われる身になってしまった。
アクがそのことを知ったのは、知人のマフィアからであった。
アクを国際指名手配にするために、ゼンが大きく関わっていることはアクは知る由もなかった。

国際指名手配となったアクではあったが、別に動じなかった。
むしろ、丁度良かったのかもしれない。そのころアクはあきとの世界旅行に飽きてきていたからだ。

そして、アクとあきは一旦、別れることになった。
あきは「必ずまた会えるよね」と泣いていた。

そして、あきはアクに見送られながら、言われた通り日本に戻った。
アクに強引に連れて行かれ逃げてきたような言い方で、共犯者とされないように演じた。

ただ、あきは知らないうちに大切なものをアクから貰っていた。
それは、赤ちゃんだ――。


――。

あきと別れてからアクは自分の身をマフィアの中に置くことにした。
最善だと考えた。追われているだけではいつか捕まってしまう。
追われるだけではなく、”攻める”ためにも自分の身をマフィアに置くことが良いと考えたのだ。


それからアクは何か失われていたものを取り戻したかのように、ことわざで言えば水を得た魚のように毎日活発的に動いた。
あきと二人で世界旅行していたときより世界をあちこち飛び回った。
もちろん普通の飛行機など使えなかったので、マフィア専用の飛行機だ。
アクを向かい入れた集団は総勢30名の小規模なマフィアだった。
誰もアクを仲間に入れたことで数年後に世界一大きなマフィアになるなど想像もできなかっただろう。


アクは裏社会というか、闇社会というか、そういう世界の中でしか生きれない人なのかもしれない。

――。


さて、本題に入らなければならない。
いつもの調子で永遠と書いていると夏も終わり、はたまた、1年、2年と過ぎてしまいそうで怖い。

時間軸を戻し、あきと別れてから6年後の話をしよう。

そのころ、アクのいたマフィアはすでに世界一大きなマフィアになっていた。
もちろんBOSSはアクである。

アクとあきはあれから一度も会っておらず、あきは子供を出産し子供も5歳になっていた。
日本では、ユージやミッキーも結婚しており、それぞれ子供がいた。
ユージの子供は4歳で、ミッキーの方は、3歳である。
ユージは会社の社長にミッキーはユージの会社で副社長をやって毎日楽しく生活していた。

けんたはというと結婚と離婚を繰り返し、 慰謝料なんかも数億円とかそういう規模の金になっており、度々テレビにも出演するような人物になっていた。
著名人というやつだ。
ちなみにユージのところの社員は全員元ヤクザとか元不良とか、そういう人間の集まりである。


――。


世界一のマフィアと呼ばれるほどになると仕事も楽だった。
アクが一声掛ければ何千人でも人は集まる。
金も集まる。
欲しいものは、なんでも手に入る。そういう力。権力を持っているアク。

アクがそこまで上り詰めるのは毎日命がけで動いたからだろう。
障害があれば、全て乗り越えてきた。
ロシアンルーレットだろうと、チキンランだろうと挑戦しては勝ち続けた。
30歳を越えたアクは経験も体力も十分。また人を惹きつける力も人一倍。
生まれ付きであろう、カリスマ性。
会う人、会う人アクに何か惹かれては仲間になっていった。

命がけの毎日の中でアクは一つ気付くことができた。それは、
「人は殺してはいけない」というごく当たり前な、簡単なことだった。
その理由は一つだけ。
殺すより、利用した方が自分にとって効果的、また生産的だと気付いたからだ。
だから、アクは人を殺さないし、自分を慕ってくれる人にも殺すなと言っていた。

しかし、物事には例外が生じる。

――。


アクが裏の世界で地位を高めていることは、一般人が知る術はなかった。
知っているのは、裏の世界で生きる者達と一部の警察。
マフィアの中にアクを殺せば名が上がるなんて言う奴がいるが、殺せばたちまち自分も殺されることなど分かっていた。
しかし、敵対するマフィアも多くいる。

そう考えればアクは全世界の警察と仲間以外のマフィアを敵にしている状態だ。
普通の人ならば、この状態の中で呼吸することすら満足にできないだろう。
毎日が息苦しくて仕方ない。
周りの全てが敵。そんな気持ちで生活するのはとても苦しいことだ。
指名手配を受けた犯人が自首するのは、この苦しさから逃れたいというのがあるのかもしれない。


――。

何はともあれ、現在、アクは世界一のマフィアだ。
少し話しは変わるが、オリンピックで金メダルを取るにはどうしたらいいだろう?
何もかも捨てて、金メダルを取ることだけを考えて生活すれば良いのだ。
毎日朝から練習する。有名なコーチに教えてもらう。
それでもなお、金メダルが取れない人は多い。大半は取れない。
世界一になるには練習だけでなく、それなりの才能というものが必要だ。

これは、どの世界には通用すると思う。そう、それがマフィアの世界でもだ。


――。

ここからがこの小説の山場となる。
ここまでただただ、説明していただけに過ぎない。
本題はこれからだ。


……。


アクを捕まえるべく、世界警察は一人の天才の力を借りることにした。
その天才の名は天馬(てんま)。
天馬はこのとき27歳。
天馬は遺伝子的というか、一般人が努力しても到底追いつけないほどの才能を持っている。
例を出せば、高くジャンプすれば軽く10メートルは飛ぶし、一度読んだ本の内容は忘れない。
そして、彼のような天才は世界に6人いることは分かっていた。
その中でも天馬は、犯罪に対してものすごく嫌な思い出があり、犯罪に対して強い思い入れがあった。
それが世界警察が天馬を選んだ理由だ。

天馬も快くアクを捕まえることを引き受けた。
天馬はアメリカにある膨大な資料に目を向け、その資料を暗記することから始めていった。
速読のような形で、まるでコピー機のような速さで資料を見ていく。
到底読んでいるとか思えない、見ているそんな感じだ。

一日もかからず、天馬は警察にあった全てのマフィアの顔と名前を覚えた。
さらに、アジトと、マフィアが経営を仕切っているホテル。


天馬 <捕まえるのは意外と簡単かもしれませんね>

天才がそういえば、必然と周りの警察官達は安心する。
もし、天馬が難しいということになれば、普通の警察では到底無理という話になるからだ。

天馬 <誘き出しましょう。それが一番良い方法だと思います>

「誘き出すって?」そんな簡単にマフィアのボスがひょいひょい出てきたらあんたに頼んでないよ。
そんな空気が場を包み込む。

天馬<単純に呼んでも出てきませんから、出てくるだけの理由が必要です。何か思い浮かびますか?>
「・・・・・・」場が静まる。

天馬 <……遠慮なさらずに言って下さい。どんなことでも参考にはなりますから>

天馬の周囲には15名ほどの警察官がいたが誰もなんとも言わない。
天馬 <なるほど、私、そうとう期待されているみたいですね>

大統領が言っていた。
「アクを止めなければいけない。天馬が敗れることがあれば世界は良からぬ方向へ傾く」と。

アメリカ合衆国大統領ぐらいだろう、アクがもはや一国を操れるほどの力を持っていることを知っているのは。

アクがその気になればミサイルだって発射できるのだ。
アクが「気にいらない、戦争だ」なんて言えば戦争もありえるわけだ。
だから、アクを止めなければならない、力を持ちすぎたのだ。

普通マフィアというのはそれぞれ、力を分散し一人の物にはらないモノだ。
三つ巴のような形。だが、今の時代は違った。
アクがそう望まなかったからだ。

10万人を束ねるボスと10万人を束ねるボスがいるとして、その二人のボスはそれ以上力を持つ必要があるのだろうか?
いや、10万人もいれば十分。
そう考えるのが普通。
下に10万人も自分のいうことを聞く人がいればそれでいいじゃないか、仮に戦って負けたならば自分はボスではなくなる。
リスクとリターンのバランスがおかしい。
だから、普通のボスは戦わなかった。
しかし、アクは1つになることを望んだ。

100万対100万の戦い。勝てば200万、負ければ0。
そんな戦いをしてきた。1度も負けたことはない。
弱気にならないのが勝つ要因。
仮に負けたならば自分はそこまでの人間だったというだけのこと。

また、アクは逃げる場所などなかった。
周りが全て敵という状態、仲間を増やさなければならなかった。
勝って勝って、それでもなお戦って。
戦って勝つことで仲間を増やし、自分を安全にする。

――。


しばらくして、天馬は世界中の優秀な警官を集めた。
もはや、アクを捕まえるためには世界中の警察の力を1つにまとめて捜査するより他なかった。
日本の代表の中にはもちろん、ゼンがいた。
ゼンは日本で名高い警官の一人としてたびたび海外にも行くことがあった。

ゼンはワシントンに着くと、日本の仲間と共に天馬の元へ向かった。

天馬のいる場所はワシントンD.CにあるFBIの本部だ。
大統領の命令の元で動く天馬は最強といっていいほどの権力を使える場所にいた。
その力は必要であればアメリカの軍隊ですら動かせる。

そう、この戦いは、表対裏の大きな戦いだ。
アクもさすがに世界中の優秀な警察官が ワシントンに呼び出されているような状態になれば、アクの耳にもそのことが伝わっていた。

アク 「さて、面白くなった」

アクは欲しいものはもう特に無かった。
あるとすれば、絶対的に保障された安全と安らかな時間。
また、ひょっこりあきの前に現れて驚かしてやろうなんてことも面白そうだと思っていた。

アク 「そうそう、警察も分かってきたじゃないか。俺を捕まえるなら全員で来ないとな」

アクはちょっと震えていたがその震えは、怖くて震えているのか、ドキドキして嬉しくて震えているのかは分からない。

ただ、この戦いが最後。そんなような気持ちはあった。
あっても負けても最後ならば、勝ちたい。
今まで勝ちを積み重ねてきた人ならば最後もやはり勝ちたいと思う自然な流れ。
また、最後がマフィアではなく、正義。
警察との戦いとなればこれ以上の敵はいないだろう。

アクはすぐにSS施設に連絡を取った。
SS施設はSOILのときのまさにあれだ。
アクが引き継いだのだ。
SS施設のほかにもBB施設、54157施設などがある。
名前は適当だ。

施設からいつでも連絡があれば出発できるようにと準備を掛けておいた。
アクは下準備というものが上手い。ああして置けば良かったなんてことは無い。



――。

ゼンは驚いた。後藤アクがそこまでの力を持つまでに成長していることを。
そして、ゆきのことを思い出していた。
アクを捕まえなければならない。
それは警察官としてというものあるが、ゆきのためというのもある。

ゼンは大きくなった拳を力強く握り締めた。



――。

天馬 <みなさん、ようこそ>
自分より年上の人ばかり集まる会場で天馬は堂々としていた。
そんな場所で動揺している場合でもなかった。相手はマフィアだ。
手段を選ばない――。という点に関しては警察よりも上。
相手に法律が効くなんていうのはナンセンス。
そう考えるのが普通。

幽霊は怖いけれど直接人は殺せない。人を殺せるのはやはり人間。
やはり実際殺されてしまうことがある人間の方が怖い。
まぁそんな感じ。

天馬は一呼吸入れると捜査方法を話し始めた。
天馬<仮にでも後藤アクは、今やトップ、そのために……>

天馬達の話し合いは3時間ほど続いた。



作戦はこうだ。

アクには常に仲間が数人そばにいる。
その仲間を引き離しアク一人の状態にする、そこを捕まえる。
アクさえ捕まえてしまえばあとはもう勝ったも同然。
優秀な頭さえ取ってしまえばあとは簡単。
そう踏んでいたのだ。

だが、口でいうのは簡単だけど、実際どうなのか?
一国の大統領クラスの権力を持っている人物をこちらの思惑どおりに動かせるのか?
という当たり前の疑問が浮かぶ。

天馬は言った。1000人で戦うと。

1対1000?! これはあまりにもひどい数字だ。
相手が宇宙人、未来人、異世界人、超能力者、また例によって天才ならまだ知らず、一般人。
まぁ一般人といってもマフィアのトップ。となればまた別か。

ただ、普通の人間である以上相手が1000人ならばもうこれはどうにかなるレベルではない。
柔道や空手で100人斬りというこは聞いたことがあるが1000人は多い。

しかも、FBIが協力すると言っている。必要があれば軍隊も。
こっちはプロ1000人。最新の銃に、最新の防護服を着て構える。
相手が仮に普通の人間でないにしろ、こっちも1000人特殊訓練を受けたプロ。

これはもう本気中の本気。
だが、しかし、これで捕まえられなかったらどうなる? という不安もある。
しかし、ワシントンに呼ばれた人達は正義の塊のような人。
幼いころから、ヒーローは勝つ。正義は勝つ。そう教え込まれた人たち。
そのスペシャリスト。彼等は何も疑うことなく、これで捕まる。
そう信じ込んでいる。
そしてここはアメリカ、実質世界を動かしているといっていい国。
ここまで説明して、アクが勝つ方法などあるのだろうか。


-情報-

マフィアのトップ、ここの居心地が良いのか悪いのか、そんなことを話しても仕方ない。
ただ、1つ言えることは最強なのである。
裏の世界は広く、ありえないことが日常茶飯事で行われる。
常識がない。全て非常識ということが常識。そんな世界。
その世界でのトップ。最強。無敵。

そして、そんな世界のトップが自分に関する情報を集めている。
情報はすぐに集まる。
日本政府も犯人が日本人ということで驚きを隠せない様子。
ただ、マスコミ等には漏れない。
捕まって初めて知ることになる。そんな状態。

アクは何らかの方法で情報を知っていた。
いや、ここで何らかなんて回りくどい言い方はやめよう。
そう、けんただ。
最近は、ハッカーの中で天才ハッカーなんて呼ばれているけんただ。
調子に乗ってテレビなんて出ているけんただ。
アクとけんたの繋がり、国際電話だったりメールだったり。
とにかくアクはけんたを頼る。
これもまた前世からの運命なのか、霊的なことを言っても仕方が無い。やめよう。
けんたは自分で作ったプログラムが世界中のパソコンの一部になっているほどの人物だった。
つまりだ。パソコンのことならなんでも知ってる。というレベル。
今から100年前の時代にタイムスリップしたのなら一人でパソコンを開発しちゃうぞ☆というレベルなのだ。

情報は漏れるもの――。
けんたは東京にいながらフランスにあるパソコンを起動し、アメリカのパソコンへ進入する。
進入したあとは、フランスのパソコンにデータを残らないようにして電源を切る。
という感じ。こんなレベル。

全てが筒抜けとまでは言えない。
なんせ相手のパソコンも強い。自分達が作ったものだから。
それでもなお、侵入する、時代は進んでいるから技術は進歩しているから。

とまぁそんな具合で、アクはどんな人達が自分を狙っているのか知っているのだ。
そうなれば、相手がグーでくるならばこちらはパーを出すだけ。
相手がパーならばこちらはチョキを出すだけ。

ジャンケンで勝つ方法は簡単、あとだし。
これは結構いろいろなゲームでも通用するもの。
そしてまた、この状況でもそれは通用する。

相手が最強の武器でくるならこちらもそれに似合うだけのものを用意するだけ。

アクは嬉しかった。久しぶりのこの感じ。
自分が試されている感じ。

アク 「そうか、そうくるならば――」

アクには1つやってみたいことがあった。
相手はこちらが情報を持っていることを知らない。
そこを逆手に取る。

アク 「これは面白い」

人は力を持つと使いたくなるもの。
例えて言えば、最新のゲームを買ってきたとき、家に戻ってすぐにやりたくなる感じ。
それに似ている。

――。

時が来た。

アクは何も知らない振りを装って、会場に到着した。
その会場は一言で言えば”コミッション”と呼ばれる場所だ。
マフィアのボス達が集まり会議をするという場所だ。
場所は毎回変わり、アメリカだったりヨーロッパだったりする。
今回はアメリカ。ここまでは天馬の思惑通りに進んでいるわけだが、アクも知っている。
つまり、お互いが用意周到で準備してきているというわけだ。

とは言っても、コミッションなんていうのは名前だけで実質マフィアのトップがアクなのだから何も会議することなどないのだ。
そう、過去にはあった。だいたいマフィアというものはファミリーでマフィアなのだ。
SOILがそうだったように、父親が死ねば息子が後を継ぐ、そんな感じ。

そして、マフィアのファミリーというのは大都市に1つ、そんな割合が普通である。
それを一まとめにしているアクは通常ではまずありえない状態なのだ。

---

ぞろぞろと仲間を引き連れて会場に入ったアクは、味方しかいない大部屋の椅子に座った。

アク <完璧なんだろうな?>
部下A<はい>
「はい」という言葉すら少し震えているような感じ。

部下全員と言っていいほど皆が緊張しているのだ。アクだけが楽しんでいる。
アク <落ち着けって俺は負けたことがない。それはみんな知っているだろう>

”芸能人にはオーラがある”なんていうがアクのオーラときたらそんなレベルではないのだ。

---

「ガガガガっ!」
想像通り、警察がドアを破り飛び込んできた。
コミッションを狙うというのは50年ほど前から度々あったことであり、一斉にマフィアのボスを逮捕できるので効率的なのであった。
あっという間にアク達の周りを1000人の特殊部隊が囲う。
中に入れない部隊は建物の外で待機している。
待機している者から天馬に連絡が入り、作戦成功だという合図が送られた。
天馬、ゼンを含め、全てのワシントンにいる警察関係者が”勝ち”を意識した。

「やった!」と、全員が思った。
こんな簡単にいくとは、トップになったから油断していた。そう思った。
自分はもう安全圏にいるという勘違いが生んだミス。

と――。

今まで無敗だった人間がそんなミスをするものか?
そんなあっさり負けるか?

ただ、状況はどうだろう。
どう考えても360度囲まれどうにもならない。
1000人とまでは行かないが360度全て囲っているプロ達が全員拳銃をアクに向けているのだ。

アク 「ん?」

何か俺が悪いことした? そんな目で周りを見て軽く手を上げた。

ゼン 「……お疲れさま」

アク 「なんだ日本人がいるのか。あはは」

アクは全て知っていた。だから、笑える。こんな状況で自分は捕まらないと信じている。

ゼン 「少しでも動いたら撃ちます。ここはアメリカです」

アク 「そんなことは分かっている。ここはアメリカ自由な国だ」

アクはゼンのことを思い出せない。というか忘れている。
ゼンが少しずつアクに近づく、マフィアのトップが捕まる。みんな息を呑む。
ゼンの持っている手錠がアクの腕に入れば終わる。

と。

アク 「ちょっと待て、お前見たことあるな。あぁ。そうだいいことを教えてやろう」

ゼン 「え?」

両手を上げているアク、別にいつでも捕まえるそんな状態なのがゼンを油断させたのか、ゼンは止まった。

ゼン 「なんだ?」

アク 「囲まれているのはお前達だ!!!」

アクがそう言った瞬間、アクたちの床が抜け落ちアクは床へと消えてしまった。

ゼン 「何!」

待て、落ち着け。プロ達は心を静めた。

ゼン達はアクたちが消えた床を調べると穴が開いていることがわかった。
さすがにそこから降りようと命令することもできなかった。
ここから降りればまず殺される。

そうすると残っている出口は入ってきたところだけだ。
ゼンたちは戻ろうと会場の外にでた。

ゼンは目を疑った。

会場に1000人集まっている特殊部隊を囲うように1万人を越えるマフィア達、また武装集団がゼンたちを囲うように笑っているからだ。

 <殺せ>

アクからの命令なのかは分からないが、そんな命令の中、1万人のアクの仲間が警察たちに発砲を始めた。
もちろん警察が会場の周辺の住民を万が一のときに備え非難させておいたので民間人はいなかった。

警察たちの多くは死んだが、ゼンは肩に一発弾丸を食らうだけで命は助かった。
ゼンは、戦場にいるような気持ちでしたと振り返る。


---

アク <今度は宇宙人でも攻めてこないかなあ>

そんな冗談を飛ばしながら、アクはまた面白いことはないかと目を凝らしていた。



ただ、アクはこれから8年後、何者かによって暗殺されてしまう。
暗殺なのだから、誰かは分からない。
ただいえることは、アクの息子がアクを探しに出たときはアクはもう死んでいるのだからどうやっても会うことができない。
ということだけだ。



END...
--------------




【あとがき】

ここまで読んでくれた方はいつもながら感謝です。ありがとうございます。
こんな文章でしか感謝できないなんてちょっと悲しいですが。
(といって、実際会うわけにもいかないのでねえ)

夏休みを利用して書いたわけですが、いかがだったでしょうか。
前とは違った感覚でしょう。発言が少ないということが大きく違っていますね。

ミッキーを登場させて爆笑の渦に・・・というわけには話の内容上無理だったわけですが、
ミッキーファンの皆様申し訳ないです。



また、アクが死んだときのことを暇があるのならば小説にしてみたいと思う。

また、小説を書きたいという衝動に駆られるときがきたならば題材にしようかなと思う。


■あくぼうより。



akumaryuu★hotmail.cp.jp→感想があれば★を@に変えてどうぞ。
読み返しはしましたが、誤字があれば教えていただくとありがたいです。

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